がん保険の加入は「健康な今だけ」──疑いの段階で入れなかった私の後悔と教訓

いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
この記事では、がんの疑いが出た段階でがん保険の加入ができなくなる「シャッターの現実」を、私自身の体験をもとに詳しく解説します。共済のみだった私は、なぜ確定診断前に激しく後悔することになったのか。その理由と、告知後にできる備え、5年後に再加入できる条件までまとめました。
突然ですが、みなさんは現在「がん保険」に加入していますか? 「県民共済などの手厚い医療共済に入っているから大丈夫」 「がん保険は高いし、仕組みも複雑だから後回しにしている」 そんな風に考えている方はいないでしょうか。
実は、過去の私がまさにそうでした。
私は元フィットネストレーナーです。入社時の最初の研修で、座学として真っ先に勉強したのが「日本人の死因第1位は悪性新生物(がん)」という事実でした。 プロとしてのキャリアをスタートするにあたって、一番最初に深く叩き込まれた知識だったのです。
さらに、私の親族には癌を罹患した人が多く、客観的に見ればリスクが高い、いわゆる「がん家系」でもあります。
最初の研修で学ぶほどの確かな知識があり、リスクも高い。それなのに、私は「自分だけは大丈夫」という謎の思い込み(楽観バイアス)に騙され、複雑さを言い訳にがん保険への加入をずっと後回しにしていたのです。
そしてある日、突然突きつけられた「癌かもしれない」という現実。 慌てて保険会社に電話をした私が知ったのは、テレビCMの優しいイメージとは真逆の、冷徹な仕組みでした……。
はじめに──この記事は誰のために書いたのか
- 「共済に入っているから、わざわざ高いがん保険は不要」と思っている方
- 身内に癌の人はいるけれど、「まさか自分がなるわけない」と感じている方
- がん保険を検討したことはあるが、複雑さに挫折して後回しにしている方
この記事を読むとわかること
- 「癌かもしれない(確定診断前)」の段階で加入がどうなるか
- 無意識に陥る「楽観バイアス」の怖さ
- 告知を未加入で迎えた後、どう備えるべきか
決して保険会社を批判したいわけではありません。ただ、私と同じように「複雑だから」「まだ大丈夫だから」と後回しにして、いざという時に愕然とする人を一人でも減らしたい。
そんな願いを込めて、私の苦い経験と、これからの未来に向けた選択を包み隠さずお話しします。
※この記事は、私自身の乳がん治療・術後の経験に基づいて書いています。
死因1位を知っていた元フィットネストレーナーの盲点
今から数十年前、私がフィットネストレーナーとしてキャリアをスタートさせた時のことです。
入社して最初に行われた研修。緊張感の漂う座学の部屋で、講師の言葉を必死にノートに書き留めていました。その中で、最も強く印象に残ったのが「日本人の3大死因」についての講義でした。
「日本人の死因第1位は、悪性新生物。つまり『がん』です」
お客様の体や健康を預かるプロとして、この現実は絶対に忘れてはならない。教科書の太字を何度も見つめ、その恐ろしさを深く頭に叩き込んだことを、今でも鮮明に覚えています。
さらに、私にはもうひとつ、がんを身近に感じるべき「事実」がありました。
私の家系は、いわゆる「がん家系」と呼ばれるものかもしれません。母方の祖父、父方の祖母を癌で亡くしており、さらに母方の叔父やいとこも癌を罹患しています。
身内を見渡せば、癌という病気は決して遠い世界の出来事ではなく、地続きのリスクとして目の前にあったのです。
研修で学んだ「死因1位」という確かな知識。 そして、血縁関係という客観的なリスク。
これだけの条件が揃っていれば、誰だって「今すぐ万全な保険に入ろう」と思うはずです。しかし、当時の私の心の中にあったのは、全く逆の感情でした。
「でも、私は普段から運動しているし、健康だから大丈夫」
知識もリスクも知っていながら、いざ自分のこととなると「なぜか自分だけは癌にならない」という、根拠のない謎のバイアス(楽観バイアス)がかかっていたのです。
この思い込みこそが、のちに私を愕然とさせる大きな盲点の始まりでした。
【県民共済のみ】がん保険の「高額さ」と「複雑さ」という高い壁
とはいえ、私も完全に無保険だったわけではありません。民間の手頃で手厚い「県民共済」にはしっかりと加入していました。
私が県民共済を選んだのには、明確な理由がありました。
低い掛け金で病気やケガの入院・手術の保障をしっかり得られること。そして何より、万が一のことがあった時に、後に残される家族にせめて葬儀代くらいは残しておきたい、という想いがあったからです。
家族への備えは、これだけで十分できている。
そう思い込んで安心していた私にとって、本格的な「がん保険」は、あまりにもハードルが高い存在でした。
最初のハードルは、やはり「保険料の高さ」です。
先ほどお話しした楽観バイアス(自分は大丈夫という思い込み)も手伝って、「なるかならないか分からない病気のために、毎月こんなに高い保険料を払い続けるのはもったいない。共済もあるし……」という損得勘定が、どうしても働いてしまいました。
私が「無防備」だったことを突きつけられた、2つの公的データ
「家族のために葬儀代くらいは残せるよう、県民共済には入っている」 「元トレーナーだし、健康的な生活を送っているから私は大丈夫」
そうやって自分に都合のいい安心感に包まれていた私は、ある時、突きつけられた「現実の数字」を見て、言葉を失うことになります。
知識としても、リスクとしても、頭の片隅では分かっていたはずなのに、目を背けていた公的な根拠がそこにはありました。
【公的根拠】2人に1人が罹患する時代と、がん保険の加入率
まず、私たちが一生のうちにがんと診断される確率です。 国立がん研究センターの統計によると、日本人が一生の間にがんと診断される確率は、男性が65.5%、女性が51.2%(※2020年データに基づく公表値)となっています。
まさに「2人に1人」は経験する、極めて身近な病気。それなのに当時の私は、根拠のないバイアスのせいで「自分は残りの50%(罹らない側)に入れるはずだ」と盲目的に信じ込んでいたのです。
がん保険の加入率68.2%という現実
では、世間の人々はどれくらい民間のがん保険でこのリスクに備えているのでしょうか。
公益財団法人 生命保険文化センターの調査(令和6年度「生命保険に関する全国実態調査」速報版)によると、民間保険に加入している世帯におけるがん保険・がん特約の世帯加入率は「68.2%」に達しています。
およそ3世帯に2世帯が、何かしらの形でがん保険を準備しているという現実。 何十年も「死因1位」の知識を持ちながら、私は完全に、残りの3割強の「無防備な側」に取り残されていました。
私が「高いから、複雑だから」と調べることすら敬遠していた間にも、多くの人はしっかりと現実を見つめ、未来の安心を買っていたのです。

- [参考リンク] 国立がん研究センター がん情報サービス「最新がん統計」
- [参考リンク] 公益財団法人 生命保険文化センター「調査研究結果(各種調査結果)」
突然の「癌かもしれない」と、保険会社の冷徹な現実
どこか他人事のようにリスクを感じていた私に、ついに「その時」がやってきました。
医師から告げられた、「癌の可能性があるため、これから詳しく精密検査(確定診断)をしましょう」という言葉。
その瞬間、頭が真っ白になり、心臓の鼓動が耳の奥でドクドクと鳴り響いたのを覚えています。「まさか自分が」と信じ込んでいた楽観バイアスが、音を立てて崩れ去った瞬間でした。
押し寄せる不安の中で、真っ先に頭に浮かんだのは「保険」のことでした。 家族への想いから県民共済には入っていたものの、本格的ながん保険は未加入のまま。
世間の7割近くが備えている中、私は完全に無防備な状態で、人生最大のピンチの前に立たされていたのです。
「今からでも入れるがん保険は絶対にないの!?」
藁をもすがる思いで、私は慌てて保険会社へ問い合わせの電話をかけました。テレビのコマーシャルでは、毎日のように「持病がある方でも、過去に大きな病気をされた方でも、誰でも入れます!」と明るく、優しく謳っていたからです。
あんなにCMで『誰でも入れる』って言っているのだから、まだ確定診断前だし、きっと間に合うはず……。
電話を入れると、後ほど保険代理店の方から連絡が入りました。詳しい説明のための予定を組み、送られてきたZOOMのインビテーション(招待URL)。
当日、私はカメラの顔出しはせず、画面越しに代理店の方とZOOMを繋ぎました。画面には、代理店の方が用意してくださったがん保険の資料が、静かに投影されています。
しかし、その資料の具体的な説明に入る前、私が「これから確定診断を受ける段階である」という現状をお話ししたところ、代理店の方からこう告げられたのです。
「大変申し訳ございません。これから確定診断を受けられるという段階(癌の疑いがある状態)では、新規のご加入はお受けすることができないのです。
もし検査の結果、癌ではないと確定すればご加入いただけますが、もしがん告知を受けてしまうと、手術、抗がん剤治療、放射線治療などが終わり、その後5年間再発・転移がなければ、免責付きでがん保険に加入することが可能です。」
画面に映るがん保険の資料を見つめたまま、私は崩れ落ちそうになりました。
「誰でも入れる病気用の保険じゃなかったの……?」と、目の前が真っ暗になり、激しい後悔と絶望感で愕然としました。
CMでよく見る「持病があっても入れる保険(引受基準緩和型保険)」には、必ず「現在、がんの疑いで検査や処置を受けていないこと」という厳格な条件(告知事項)があります。
つまり、体調に異変を感じて「癌かもしれない」と焦ってZOOMを繋いでからでは、もう手遅れなのです。
がんと告知されてからでは遅い。それどころか、疑いが出た段階でシャッターは閉まる。
複雑だから、高いからと、健康なうちに調べることを敬遠していた過去の自分を、これほど激しく責めた日はありませんでした。
ですが、絶望に暮れる私の中に、代理店の方が残してくれた「ある言葉」が、小さな光として残り続けました。
──「5年間、再発・転移がなければ、またチャンスはある」
代理店の方に告げられた「5年」という長い道のり。私が実際に告知を受け、放射線治療を受けながらも「もう一度大好きなスキーに行くんだ!」と前を向き、一歩ずつ進み始めた最初のリハビリの記録がこちらです。
🔗乳がん術後、もう一度スキーへ!放射線治療中から始めた「通院散歩」と「14段の階段」活用リハビリ術
手術後5年の壁を乗り越えて、未来の安心を掴む決意
ZOOMの画面越しに突きつけられた、「がん保険未加入のまま、がんの告知を迎える」という厳しい現実。そして、その絶望の中に残された「5年」という具体的な数字。
当時はショックに震えましたが、今振り返ると、あの時代理店の方が教えてくれた条件は、私にとって大きな「目標」であり「希望の光」になりました。
治療がすべて終わり、そこから5年間、再発も転移もなく無事に過ごすことができれば、免責付きであっても、もう一度がん保険に加入して未来に備えるチャンスが巡ってきます。
だからこそ、今の私はしっかりと前を向いています。
まずは何よりも、この5年間を無事に、健康に乗り越えること。
そして5年という節目を迎えた時には、かつて「高いから」「複雑だから」と後回しにしてしまった自分を卒業し、今度こそ大切な家族と自分のために、確かな安心を選び取ろうと考えています。
5年後の未来に確かな安心を掴むため、今の私が一番大切にしているのが「毎日の食事」です。元トレーナーの知識を活かし、自分の体だけでなく、一緒に歩んでくれる大切な夫の健康も守るために考案した、1週間のリアルな献立とまとめ買いの工夫をまとめました。
🔗乳がん術後の体重管理と肝臓ケアに効く!AI×元トレーナーの1週間献立【まとめ買いOK】
私の経験から伝えたいこと
今回、私の少し恥ずかしい、そして苦い後悔の経験をブログに書いたのは、みなさんに不安を与えたいからではありません。
私のように「自分だけは大丈夫」という楽観バイアスに騙されたり、「仕組みがややこしいから」と考えるのを後回しにしているうちに、突然シャッターが閉まって愕然とする──そんな経験をする人を、一人でも減らしたいと心から願ったからです。
がん保険の世帯加入率が7割近くに達しているのには、やはりそれだけの理由があります。健康な時にはもったいないと感じる保険料も、いざその時を迎えてからは、どれだけお金を積んでも入ることはできません。
「まだ健康だから大丈夫」 そう思えている今この瞬間こそが、実はじっくりと考えて、未来のリスクをコントロールできる唯一のチャンスです。
私のこの5年間の挑戦が、今「保険、どうしようかな」と迷っているあなたの背中を、優しく押すきっかけになれば嬉しく思います。
一緒に、大切な未来への備えを考えてみませんか?
まとめ:健康な「今」こそが、未来を変える唯一のチャンス
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
元フィットネストレーナーとして「死因1位」の知識を持ち、がん家系というリスクを知りながらも、私は楽観バイアスと仕組みの複雑さを言い訳に、がん保険を後回しにしてしまいました。
そして、「癌の疑い」が出た瞬間に保険のシャッターが閉まるという、冷徹な現実をZOOMの画面越しに突きつけられることになります。
私のこの苦い後悔の経験から、みなさんに一番伝えたいポイントは以下の3つです。
- 「がんの疑い(確定診断前)」の段階で、新規のがん保険加入は手遅れになる
- テレビCMの「誰でも入れる」には、厳しい告知条件(シャッター)がある
- 万が一告知を受けても、治療終了から「5年間」再発・転移がなければ再チャレンジの光はある
保険料をもったいないと感じたり、仕組みを調べるのが面倒に思えたりするのは、あなたが「今、健康であることの証」です。
でも、その健康な時間こそが、唯一シャッターを閉められずに未来のリスクをコントロールできる貴重なチャンスでもあります。
「あのとき、確認しておけばよかった」
私と同じ激しい後悔をする人が一人でも減るように、この記事を閉じたあと、ぜひ一度ご自身の備えを見直してみてくださいね。
私はこれから、未来の安心を掴むための「5年間の健康への挑戦」をしっかりと歩んでいきます!
プロフィール・活動紹介
今、どんな想いでこのブログ『Lavender Bloom』を運営し、発信を届けているのか。私の詳しいプロフィールと活動への熱い想いは、こちらのページに詳しくまとめています。ぜひあわせて受け取っていただけたら嬉しいです。
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